おはぎを看取った4月3日の記録。
この日も、お昼まで、わたしはおはぎが元気になるって思ってた。
2025年4月3日、朝
だらしない性格で朝が弱いわたしはいつも通り「起きたい時間より若干遅め」に起きて、おはぎに挨拶。
7時におはぎにハービーケアで強制給餌をした後、バタバタと支度。
おはぎが倒れると自分で起き上がれないところまで弱っているから、仕事中でもおはぎが倒れてるの見かけたらすぐに起こしに帰宅できるよう、アレクサをおはぎがしっかり見える位置に設置。
万が一そうなったら、会社には謝り倒して、後のことはそのとき考えればいい。わたしはおはぎが大事。
スマホで映り具合を確認、スクショして「今日もかわいいおはぎ」なんてのんきにしていた。
スマホ持ち込める職場なので、しょっちゅうチェックしていた。
2025年4月3日、昼
自転車通勤していいかどうかを上司に確認し、許可を取り、昼休憩で一時帰宅。
おはぎが倒れてたらすっとんで帰らないといけないからね…午前中に倒れたら、走って帰ろうと思ってた。
あと、倒れたときだけじゃなくて、これからおはぎが元気になるまで、昼休憩は家に帰ってこようと思っていたから、許可は取っておかないとね。
昼帰宅。
おはぎはペレット食べていなかったけど、キャベツをあげたらもりもり食べた、「キャベツちょうだい!」って、ウキウキ顔で。
キャベツ食べる元気はある。
朝ハービーケア食べさせたし、大丈夫。
「今日は仕事終わったら、元バイト先にちもきわとうさきわ取りに行ってから、帰ってくるからね、待っててね。楽しみだね、ちもきわ」
そう言って自転車で会社に戻った。
元バイト先にちもきわとうさきわを取りに行くというのは、「おはぎ元気になるかと思って買ったけど、大NGだったから、あげる」といって他のうさ飼いさんにあげたやつ、事情話して返してもらうため…ダセェ飼い主だな。
大好きなちもきわは賭け
おはぎはちもきわが大好き。
元気なときはちもきわで太ったり、腹をこわす要因になっていないかとちもきわを疑ったりしていたので、数年与えていなかった。
今みたいに弱り切ってるときに、長い間食べていないものを肝臓が弱いおはぎに与えるのは、正直こわい。
体重が増えなくなったから、少しでもなにか食べてほしいと思ってポチったけど、かかりつけの先生に先述の理由で「絶対ダメ」て言われた(だから他のうさちゃんにあげた)。
なのに、今のおはぎにあげんの?て悩んだ。
でも、食べたいものを食べさせたら、元気になるかも。
期待して、賭けに出ることにした。
ストレスを減らしたい。わたしは執念深い。
おはぎを毎日病院に連れて行っていたけど、体重は減り続ける一方で、MAX1,900g近くでベストは1,700g台なのに、このときは1,180gにまで減ってしまっていた。
おはぎのストレスをとにかく減らしたくて、「行っても体重が減る。おなかは今そこまでかたくない」なら、病院はしばらくやめようと思って、前日から病院行くのをやめていた。
もちろん、先生に相談の上で。諦めたのではなく、「ストレス軽減作戦である!」というのを、先生は理解してくれた。(間違った行いにはダメ!と強めに言う先生)
とにかくとにかく、引越し以外でおはぎにかかってるストレスを減らしたかった。車移動も、病院も、おはぎはめちゃくちゃ嫌いだから。
大好きで喜んで食べるものを与えたら、おはぎ元気になるかも、そしたらまた病院行こう。
そして夜
18時に仕事終わっていったん帰宅、おはぎの様子を見て、すぐに車に乗って元バイト先にちもきわを取りに行った。
たぶん、1時間かかったか、かかってないかくらいで、帰ってきた。
19時頃。
「おはぎ~、食べな~」とちもきわをおはぎにあげようと、口元に持っていったら、おはぎは喜んで口に含んだ。
でもおはぎは「ぽりぽり」とかわいい音を出して咀嚼することはなかった。
おはぎにはもう、大好きなちもきわを食べる元気はなかった。
「え?」
慌ててキャベツを用意したけど、昼は食べられたキャベツも、食べられなくなってた。
もう、おはぎは…。
そう思って、元旦那にLINEした。
元旦那におはぎの様子を伝えるために、くったりしているおはぎの写真を撮って送った。2枚。
おはぎはもう、食べられないどころか、座ってもいられない。
写真だけで見ると、だらっと寝そべってるいつものかわいいおはぎなのに。
ああわたしはなんでこんなつらいことを思い出してわざわざ泣きながら書いているのか。
つらい。悲しい。2カ月以上経ってるのに、このときのことを思い出すと痛い、苦しい。
………おはぎはもっとつらくて苦しくてひもじくて…寂しかっただろう。
でもおはぎは、わたしが帰ってくるまで、待っててくれた。
だから飼い主として、しっかり覚えていないと。看取ったときのことを。
わたしにとって、悲しくて心が痛くて苦しいだけじゃない、「おはぎが看取らせてくれた」幸せは、飼い主冥利に尽きることだと思う。
でも泣けるもんは泣ける。
話それた。
元旦那は遠方に出張中だから、おはぎに会いに来ることは叶わない。
なので彼は、電話をかけてきた。
スピーカーにして、元旦那の声がおはぎに聞こえるようにした。
「おはぎ、おはぎ」
元旦那が呼びかけると、おはぎはしんどいはずなのに、「ん?」という感じで頭を上げた。
元旦那の声を認識してる。
おはぎ、一緒に過ごしたニンゲンがそばにいるよ、二人ともおはぎのそばにいて、おはぎのこと想ってるよ。
おはぎがいなくなるのやだむりしなないでいなくならないでお願い
ペットシーツを膝の上に敷いて、その上におはぎを乗せた。
おはぎ、抱っこきらいなのに、弱って動けないところを、わたしの膝の上に乗せられて嫌かな…と思ったけど、座っていられないおはぎを床に置いておきたくない。
ほどなくして、おはぎが暴れ出した。
すごい勢いでのけぞったから、落としそうになった。ちゃんと抱きかかえた。
おはぎはそれから、間をおいて痙攣するようになった。
もうだめだ。もうおはぎは…だめなんだ。
スマホから元旦那の声が聞こえていたけど、なんて言っていたかは覚えていない。
聞いてる余裕もなかった。
わたしはただ、おはぎ、おはぎ、しなないで、いっちゃやだ、おはぎ、ごめんね、おはぎ、やだ、しんじゃやだ、ごめんね、やだいなくならないで、そればかりを繰り返していたと思う。
おはぎがしんでしまう。
おはぎが……苦しそうに生きている。
おはぎはもう充分頑張ってくれた、という気持ちも沸いてはいたけれど。
しんでほしくない、いなくならないでほしい、おはぎとわたしで、新居で新しい生活始めるんだって…楽しみにしてた、おはぎ、いなくならないでしなないで。
何度も大きく痙攣するおはぎ。何回したのかは覚えてない。
おはぎ、本当に苦しそう。
もう、もう、おはぎは、しんでしまう。
もうおはぎは元気になれない。元気になれない。
おはぎ、がんばってくれた。わたしが帰ってくるまで、待っててくれた。
おはぎ。しんでほしくない。お別れしたくない。けど
「おはぎ、ありがとうね、大好きだよ、ありがとうね、ごめんね、ありがとう、ごめんね、大好きだよ、ありがとうね、おはぎ、苦しいね、しんどいね、ありがとうね、ごめんね、」
これは言いたくない、言いたくない、いやだ、いなくならないでほしい、だけど、もう、苦しんでほしくないから
「…もう、がんばらなくて、いいよ…」
そのあとも、何回もおはぎありがとうって伝えた。何回もおはぎごめんねって伝えた。おはぎ大好きだよって、何回も何回も何回も伝えた。
おはぎは、ゆっくり動かなくなっていった。
…。
……。
元旦那が何か言ったように思う。それに返事をしたのは覚えてる。
ビデオ通話じゃなくて音声通話だから、元旦那におはぎの状況はわからない。
だから、伝えた。
「おはぎ、動かなくなった。もう、生きてない」
死んじゃった、という言葉は、辛すぎて、このときまだ、言えなかった。
元旦那は…しょんぼりした様子で何か言って、電話を切ったと思う。
たぶん、彼も泣いてたんじゃないか。
おはぎが死んでしまった。
おはぎは、待っててくれた。わたしが帰ってくるまで。
看取らせてくれた、お別れさせてくれた。
おはぎ。ごめんね。ありがとう。大好き。大事。今でも大事、ずっと大事。
おはぎ。
寂しい。
2カ月以上経ってるのに、まだ痛くて寂しい。
おはぎを看取ったあとのわたしは、動かなくなったおはぎと、新居で一晩過ごすわけだけど。
五代目うさぎ豆太郎のときもそうだったけど、看取った直後はテンションがおかしくなる。
つづく。
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